整体・接骨院で使われている電位治療器の役割
接骨院などでは、電位治療器を使用しての施術を行っているところもあります。この電位治療器は電気的な刺激を与える事によって、身体の機能を正常に働くようにする目的として使用されるものです。薬事法においては、頭痛や肩こり、不眠症や慢性便秘の緩解のみについて効能として認められる事となっています。
電気的な刺激が身体に良いとされる事に関しては、薬などのようなデータとして証明されているというわけではありませんが、これまでの経験からそれなりの効果や効能を期待することが出来るとして接骨院などでは利用しているところもあるというわけです。このような事は針やあんまなどの治療と似たような所があるという事が言えるのかもしれません。
最近では、電位治療器についてもデータをしっかりと取得して、その効果や効能について分析をするべきという事も言われていますが、何しろその分析には膨大な因子を考えなければなりませんから、データの採取も大変な時間と労力とコストを必要としますし、その検証についても同じように時間も労力もコストもかかるということで、今のところは出来ていないのが現状という事なっています。
但し、数多の接骨院などで既に実績を出しているという事がありますから、何らかの影響があるという事は、既に分かっているという事は言えるのかもしれません。基本的には微弱な電流なので、ほとんど体には害は無いと考えられるぐらいの電気的な刺激を与えているだけなので、特に大きな副作用が無いというのも特徴と考えて良いかもしれません。そのため、ほとんどの電位治療器のメーカーは副作用は無いという様に考えているのが今の状態です。ただ、効果や効能がハッキリとしないという事があるので、施術を受ける人との間でトラブルが起きやすいという事も起きているところがあります。これは針などの施術と同じようなところはあるのですが、針の場合はこれまでの長い実績があるので、比較的信頼しているところで施術を受けているのに対して、電位治療器の場合は接骨院がすすめるので、その施術を受けるという事が多いという事があると考えられます。つまり、針のような場合は針治療を受ける事を既に了解しているのに対して、この場合はそれを考えていなかったので、治療の結果があまり効果が無いという事になった時に、その責任を接骨院に求めることが起きるという事が考えられるというわけです。
人の身体は極めてデリケートに出来ていて、様々な刺激が伝わる事によって、身体の機能が働いているという事が分かっています。ですから、電気的な刺激がこれに加わる事によって、正常に機能していなかったところが働くようになるという事は考えられない事では無いのですが、その刺激を適切なところに適切な量で与える事が出来るのかなども疑問として挙げられると考えて良いかもしれません。既にある程度の実績はあるので、効果が無いわけでは無い事は分かっているモノの、針やあんま、お灸というようなところまでの信用獲得は出来ていないという事は言えるのかもしれません。ですから、これから時間をかけて信頼獲得をすることが求められ用になると共に、研究を更に進めて施術の質を高めるという事をする必要もあると考えていいでしょう。針などのように、神経がこうした働きがあるので、この症状の時には、この神経を刺激するのが効果的という事が明確に分かってくるようになると、一気に信用獲得をしやすい状態になります。接骨院の先生はある程度の経験があるので、症状に合わせて電位治療器を選択するという事も出来るのですが、今はその個別の先生の経験に頼っているという状態なので、そうした経験を集約してまとめていくということが必要といえるのかもしれません。